蔵cafe一合とは

2020年8月9日、私たちは百数十年前からある土蔵をDIYし、期間限定でカフェをオープンしました。

そして2021年、蔵cafe一合は新たなカタチに生まれ変わり、8月9日にリニューアルオープンを迎えます。

*心癒される自然環境・空間
*長い歴史の中で培った発酵技術
*iNakaづくりへの取り組み

これらを「一」つにかけ「合」わせ、人々の心があたたかくつながる場を提供します。



私たちの想い

私たちがカフェのオープンについて考え始めたのは、2014年〜2016年にかけて住んでいた、アメリカ北部の小さな田舎町での生活がきっかけです。
慣れない土地で最初はさまざまな苦労がありましたが、仕事終わりの夜や週末に家族で立ち寄った地元のコーヒースタンドやサンドイッチショップは、あたたかな雰囲気で、ほっと一息つける場所でした。いつかそんな場所を自分たちでつくりたいと思うようになりました。

また、この土地で事業を営む中で、自然の豊かさや酒蔵という特別な空間を多くの人に感じていただき、心身ともにリフレッシュしてほしい、過疎が進むこの地域が抱える問題を、自分たちの取り組みを通じて少しでも解決したいと考えるようになりました。カフェを通じて良い意味で日本酒へのハードルが下がり、若い世代をはじめ、多くの人に日本文化である日本酒に触れてもらえたらとも考えています。

最終的には、この土地で育った子供たちがこの地域を誇りに思い、また次の世代へバトンをつないでもらえたら嬉しいです。

柴田佑紀 充恵



土蔵の裏話

 2017 年 4 月、はじめて土蔵に足を踏み入れました。実際は踏み場もない程、古い物にあふれ、床の一部は抜け落ち、埃が雪のように積もっていました。

しかし、歴史や趣を感じさせる雰囲気や凄みには、何か特別なものを感じました。 約 3 年かけて少しずつ片づけをする中、百数十年以上前の書物や愛着のわく古い物が出てきて、その時間は自分にとって「宝探し」みたいなワクワクするものでした。

また、本格的 に Cafe の準備を始めた2020年夏は、掃除していると、土蔵が息を吹き返し喜んでいるようにも見えました。 土づくりであることから、明治31 年(1898 年)8月9日の酒蔵がほぼ全焼した火事や戦争、あらゆる災いを乗り越え、敷地の一番奥の方で静かに柴田酒造を見守り続けてくれた土蔵で、これからの田舎の未来を共に創り上げていきたいと考えています。

2021年のリニューアルオープンには、8月9日を選びました。
この日は、土蔵が時代を超えて強く生き残ってきた証となる大切な日だと考えています。新たな時代の幕開けに、皆様のお越しをお待ちしています。

柴田佑紀